「最近、疲れやすくなったな」「立ちくらみがするな」って感じたら、それは貧血かも？
貧血になると、酸素を運ぶ赤血球が減って、全身に酸素が行き渡らなくなるんです。だから、疲れやすくなったり、立ちくらみがしたりするんだよ。
貧血には、鉄欠乏性貧血や溶血性貧血など、いくつかの種類があるんだ。原因によって治療法も違うから、早めに病院に行って診てもらったほうがいいよ。
貧血は、早期発見・早期治療が大切です。貧血の症状が気になる場合は、早めに病院に行って診てもらいましょう。
貧血って、何？
貧血って、なんだかよくわからないですよね。血液が足りないってことらしいけど、具体的にはどんな状態なのか？
血液は、私たちの体内を巡る重要な体液です。酸素や栄養分を全身に運ぶ役割があります。赤血球は、血液の主成分のひとつで、ヘモグロビンという物質を含んでいます。ヘモグロビンは、酸素を運ぶためのタンパク質です。
貧血とは、血液中の赤血球やヘモグロビンの量が減少した状態です。赤血球やヘモグロビンの量が減少すると、酸素を全身に運ぶことができなくなり、さまざまな不調があらわれます。
貧血の症状は、疲れやすさ、立ちくらみ、息切れ、めまい、動悸などです。また、顔色が悪い、唇が蒼白になる、爪が薄くなる、髪が細くなるなどの症状が出ることもあります。
貧血の原因は、大きく分けて3つあります。
1つ目は、鉄不足による「鉄欠乏性貧血」です。鉄は、ヘモグロビンの材料となる栄養素です。鉄が不足すると、ヘモグロビンが十分に作られなくなり、貧血になります。鉄不足の原因としては、偏食や生理、妊娠・出産などが挙げられます。
2つ目は、血液の破壊による「溶血性貧血」です。血液が破壊されると、赤血球やヘモグロビンが減少します。溶血性貧血の原因としては、感染症や薬の副作用などが挙げられます。
3つ目は、赤血球の生成障害による「造血器系の疾患」です。骨髄で赤血球が正常に作られなくなることで、貧血になります。造血器系の疾患の原因としては、遺伝性疾患や造血器腫瘍などが挙げられます。
貧血は、早期発見・早期治療が大切です。貧血の症状が気になる場合は、早めに病院を受診しましょう。
貧血の原因、意外と複雑!?
貧血というと、鉄分不足による「鉄欠乏性貧血」をイメージする人が多いのではないでしょうか。しかし、実は貧血にはさまざまな原因があり、鉄欠乏性貧血以外にも、以下のような種類があります。
- 溶血性貧血：赤血球が破壊されることで起こる貧血
- 巨赤芽球性貧血：赤血球の形成に異常が生じて起こる貧血
- 再生不良性貧血：骨髄で赤血球が作られなくなることで起こる貧血
鉄欠乏性貧血は、女性の約2割が経験するといわれるほど、最も多くみられる貧血です。鉄は赤血球のヘモグロビンの材料となる栄養素ですが、食生活の偏りや生理、妊娠・出産などで不足すると、貧血になります。
溶血性貧血は、感染症や薬の副作用、遺伝性疾患などによって、赤血球が破壊されることで起こります。
巨赤芽球性貧血は、ビタミンB12や葉酸などの栄養素の不足や、遺伝性疾患によって、赤血球の形成に異常が生じて起こります。
再生不良性貧血は、骨髄で赤血球が作られなくなることで起こります。遺伝性疾患や造血器腫瘍などが原因となります。
貧血の症状は、疲れやすさ、立ちくらみ、息切れ、めまい、動悸などです。また、顔色が悪い、唇が蒼白になる、爪が薄くなる、髪が細くなるなどの症状が出ることもあります。
貧血の原因や症状はさまざまですので、貧血の疑いがある場合は、早めに医療機関を受診して、正しい診断を受けるようにしましょう。
女性のライフステージと貧血の意外な関係
女性は、月経や妊娠・出産など、ライフステージによって貧血になりやすい時期があります。なぜ女性は貧血になりやすいのか、その原因と関係性について解説します。
月経による貧血
女性は、月経によって毎月一定量の血液を失います。そのため、鉄分が不足して貧血になることがあります。月経による貧血は、女性の約2割が経験するといわれています。
妊娠・出産による貧血
妊娠中は、胎児の発育のために赤血球が増えます。そのため、鉄分が不足して貧血になることがあります。また、出産時に大量の出血を伴うことで、貧血になることもあります。
閉経後の貧血
閉経後は、月経がなくなるため、鉄分の不足による貧血のリスクが減ります。しかし、閉経後の女性は、骨粗しょう症や骨折のリスクが高まります。そのため、骨粗しょう症の治療薬であるビスホスホネート製剤を服用すると、貧血になることがあります。
女性のライフステージと貧血の予防
女性は、ライフステージによって貧血になりやすい時期があります。そのため、その時期に合わせて、貧血の予防対策をすることが大切です。
月経中の貧血の予防
月経中の貧血を予防するためには、鉄分を多く含む食事を心がけましょう。鉄分を多く含む食材としては、赤身の肉、魚、卵、大豆製品、ほうれん草、ブロッコリーなどがあります。また、鉄分の吸収を助けるビタミンCを多く含む食材と一緒に摂取することも大切です。
妊娠・出産中の貧血の予防
妊娠・出産中の貧血を予防するためには、妊娠初期から鉄剤を内服するようにしましょう。また、バランスのよい食事を心がけることも大切です。
閉経後の貧血の予防
閉経後の貧血を予防するためには、骨粗しょう症の治療薬であるビスホスホネート製剤を服用している場合は、医師に相談して、貧血の検査を受けるようにしましょう。
