秋になると、なぜか食欲がわいてくるものですよね。その理由は、実は2つあるんです。
1つは、夏の暑さで落ちた食欲が、涼しくなった秋に本来の食欲を取り戻すためです。
もう1つは、秋になると日照時間が短くなり、セロトニンという神経伝達物質の分泌量が減少するためです。
セロトニンは、食欲を抑制する働きがあるため、分泌量が減少すると、食欲が湧きやすくなります。
この2つの理由を踏まえると、秋は「食欲の秋」と呼ばれるのも納得ですね。
秋の味覚を彩る、おいしい野菜たち
秋になると、さまざまな野菜が旬を迎えます。今回は、その中でも特においしいとされる3つの野菜について、その特徴や栄養価をご紹介します。
野菜
秋になると、さまざまな野菜が旬を迎えます。今回は、その中でも特においしいとされる3つの野菜について、その特徴や栄養価をご紹介します。

●根菜類
1. さつまいも
さつまいもは、食物繊維、ビタミンC、ビタミンEが豊富に含まれています。中でもビタミンCは、加熱しても壊れにくく、じっくり加熱することで甘みが増すことでも知られています。
また、さつまいもに含まれるβ-カロテンは、体内でビタミンAに変換され、免疫力や視力の維持に役立ちます。
2. 里いも
里いもは、水分が多く、いも類の中では低カロリーです。里いもの粘りは「ガラクタン」という成分によるもので、血中のコレステロールの付着を防ぎ、血圧を下げる効果があるとされています。
また、里いもには、食物繊維やビタミンCも豊富に含まれています。
3. じゃがいも
じゃがいもは、春と秋の年2回収穫の時期を迎えます。秋のじゃがいもはでんぷんの量が多くホクホクとした食感です。
じゃがいもは、ビタミンCやカリウムが豊富に含まれています。ビタミンCは、風邪予防や美肌に効果的です。カリウムは、むくみ解消や高血圧予防に効果的です。

●きのこ類
秋になると、さまざまなきのこが旬を迎えます。今回は、その中でも特においしいとされる5つのきのこについて、その特徴や栄養価をご紹介します。

1.しいたけ
しいたけは、日光に当てるとビタミンDに変化するエルゴステロールを多く含んでいます。そのため、調理前には天日干しするのがおすすめです。
また、しいたけには、食物繊維やカリウムも豊富に含まれています。食物繊維は、腸内環境を整え、便秘の解消に役立ちます。カリウムは、むくみ解消や高血圧予防に役立ちます。
2. しめじ
しめじは、「香りまつたけ、味しめじ」といわれるように、旨みが強いのが特長です。きのこの中でも特に、野菜や果物からの摂取が難しいビタミンD、疲労回復に効果的なビタミンB群が豊富に含まれています。
また、しめじには、食物繊維やカリウムも豊富に含まれています。食物繊維は、腸内環境を整え、便秘の解消に役立ちます。カリウムは、むくみ解消や高血圧予防に役立ちます。
3. まいたけ
まいたけは、免疫機能がアップするβ-グルカンが多く、ガンや高脂血症の予防効果でも注目されています。また、脂質をエネルギーに変えるビタミンB2はキノコの中でも特に多く含まれています。
4. なす
なすはほとんどが水分ですが、抗酸化作用を持つアントシアニン(ポリフェノール)や食物繊維を多く含んでいます。アントシアニンは、血行を促進し、動脈硬化や脳梗塞の予防に役立ちます。食物繊維は、腸内環境を整え、便秘の解消に役立ちます。
5. かぼちゃ
かぼちゃは、リウム、カロテン、ビタミンCを豊富に含んでいます。リウムは、骨や関節を健康に保つ働きがあります。カロテンは、体内でビタミンAに変換され、視力の維持や免疫力の向上に役立ちます。ビタミンCは、風邪予防や美肌に効果的です。
くだもの
秋になると、さまざまな果物が旬を迎えます。今回は、その中でも特においしいとされる3つの果物について、その特徴や栄養価をご紹介します。

1. 柿
柿は、ビタミンCが豊富に含まれています。1個で1日分のビタミンCが摂れるともいわれています。また、β-カロテンも豊富に含まれているため、視力や免疫力の向上に役立ちます。
柿の葉には、ビタミンCやポリフェノールが豊富に含まれているため、葉も一緒に食べるのもおすすめです。
2. 梨
梨は、アスパラギン酸、クエン酸、リンゴ酸などの疲労回復作用のある酸が豊富に含まれています。また、食物繊維も豊富に含まれているため、腸内環境を整えるのにも役立ちます。
3. ぶどう
ぶどうは、糖類の中でもっとも吸収のよいブドウ糖が主成分のため、疲労回復に最適な果物です。また、皮や種にポリフェノールが豊富に含まれているため、皮ごと食べるのがおすすめです。
木の実

秋になると、さまざまな木の実が旬を迎えます。今回は、その中でも特においしいとされる2つの木の実について、その特徴や栄養価をご紹介します。
1. 栗
栗は、甘みと香ばしさが特徴の木の実です。栗の渋皮には、ポリフェノールの一種であるタンニンが含まれています。タンニンには、抗酸化作用があり、ガン予防や動脈硬化予防に効果が期待されています。
また、栗には、食物繊維やカリウムも豊富に含まれています。食物繊維は、腸内環境を整え、便秘の解消に役立ちます。カリウムは、むくみ解消や高血圧予防に役立ちます。
2. ぎんなん
ぎんなんは、甘みと風味が豊かな木の実です。ぎんなんには、抗酸化作用があるβ-カロテンやビタミンC、ビタミンEのほか、カリウムやマグネシウムなどのミネラルをバランスよく含んでいます。
また、ぎんなんには、滋養強壮作用があるとされています。古くから漢方薬にも使用されてきたほどです。

魚類

秋になると、さまざまな魚介類が旬を迎えます。今回は、その中でも特においしいとされる3つの魚介類について、その特徴や栄養価をご紹介します。
1. 鮭
鮭は、脂ののった赤身が特徴の魚です。鮭の脂には、良質なたんぱく質やビタミン類が豊富に含まれています。また、身に含まれる赤の色素「アスタキサンチン」には、強い抗酸化作用があり、老化の予防や生活習慣病の予防に効果が期待されています。
2. 鯖
鯖は、青魚の一種です。鯖は、脂ののった秋鯖が特においしいことで知られています。秋鯖の脂には、DHAやEPAが豊富に含まれています。DHAやEPAは、血液をサラサラにする効果があり、動脈硬化や心臓病の予防に役立ちます。
3. 秋刀魚
秋刀魚は、秋の食材の代表格です。秋刀魚の脂には、DHAやEPAが豊富に含まれています。また、たんぱく質、ビタミンB12、カルシウム、鉄分など、栄養バランスも優れています。
秋は、おいしい食材がたくさん出回る季節です。旬の食材を積極的に摂取することで、栄養バランスが整い、健康的な生活を送ることができます。
