インフルエンザは、毎年冬になると流行する、恐ろしい感染症です。高熱、咳、くしゃみなどの症状を引き起こし、重症化すると肺炎や脳症などの合併症を起こすこともあります。
そんなインフルエンザですが、実は知って得する豆知識があるのをご存知ですか?
また、インフルエンザには、さまざまな種類があり、毎年新しい種類のウイルスが流行することがあります。そのため、毎年予防接種を受けることが大切です。
今回は、前回の記事に引き続き、知って得するインフルエンザの豆知識をご紹介します。
なぜ冬はインフルエンザが流行するのか?
インフルエンザは、毎年冬になると流行する感染症です。高熱、咳、くしゃみなどの症状を引き起こし、重症化すると肺炎や脳症などの合併症を起こすこともあります。
では、なぜ冬はインフルエンザが大流行するのでしょうか?
その理由は、大きく分けて以下の3つが挙げられます。
- 気温と湿度の低下
インフルエンザウイルスは、低温で乾燥した環境で、より長時間にわたって生存し、感染力を保持しやすいと考えられています。そのため、気温が低下し、湿度が下がる冬季は、インフルエンザの流行が起こりやすいと考えられます。
- 閉鎖空間で過ごす時間の増加
冬は、暖房を使うことで、室内の気温が上がります。しかし、室内の湿度は、気温が上昇しても、それほど高くなりません。そのため、室内は、低温で乾燥した状態になりやすく、インフルエンザウイルスの感染が広がりやすくなります。
また、冬は、学校や職場、公共交通機関など、閉鎖空間で過ごす時間が増えます。そのため、インフルエンザウイルスに感染した人と接触する機会が増え、感染が広がりやすくなります。
- 人々の免疫力の低下
冬は、日照時間が短くなり、日光を浴びる時間が減少します。日光には、ビタミンDを合成する働きがありますが、ビタミンDは、免疫力を高める効果があることが知られています。そのため、冬は、日光を浴びる時間が減少することで、人々の免疫力が低下し、インフルエンザに感染しやすくなります。
これらの理由により、冬はインフルエンザの大流行が起こりやすいと考えられます。
インフルエンザの予防には、インフルエンザワクチンの接種が最も効果的です。また、手洗いやうがいなどの感染予防対策を徹底することも大切です。
インフルエンザの種類
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる感染症です。インフルエンザウイルスは、大きく分けて A型、B型、C型の3種類に分類されます。
A型インフルエンザ
A型インフルエンザは、最も流行しやすいインフルエンザです。抗原性の変化が激しいため、毎年新しいワクチンが開発されています。
A型インフルエンザの症状は、高熱、咳、くしゃみ、のどの痛み、鼻水、筋肉痛、関節痛などです。重症化すると、肺炎や脳症などの合併症を起こすこともあります。
B型インフルエンザ
B型インフルエンザは、A型インフルエンザに比べて流行の波が穏やかです。抗原性の変化が比較的緩やかであるため、1シーズンに1種類のワクチンで予防が可能です。
B型インフルエンザの症状は、A型インフルエンザとほぼ同じです。重症化すると、肺炎や脳症などの合併症を起こすこともあります。
C型インフルエンザ
C型インフルエンザは、最も症状が軽いインフルエンザです。抗原性の変化がほとんどないため、ワクチンは開発されていません。
C型インフルエンザの症状は、発熱、咳、くしゃみ、のどの痛みなどです。重症化することはほとんどありません。
隠れインフルエンザって何?
インフルエンザは、高熱、咳、くしゃみ、のどの痛み、筋肉痛、関節痛などの症状を引き起こす感染症です。しかし、これらの症状が軽度であったり、まったく出なかったりすることもあります。このようなインフルエンザを「隠れインフルエンザ」と呼びます。
隠れインフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染したにもかかわらず、発症しない、または軽い症状しか出ない状態です。インフルエンザウイルスは、感染力が非常に強いため、隠れインフルエンザにかかっている人も、周囲に感染を広げてしまう可能性があります。
隠れインフルエンザの原因は、完全には解明されていませんが、以下の可能性が考えられます。
- インフルエンザウイルスの種類や量
- 個人の免疫力
- 薬を服用している場合
隠れインフルエンザの症状は、人によってさまざまです。微熱や鼻水程度の症状で済む人もあれば、風邪と区別がつかない人もいます。また、まったく症状が出ない人もいます。
隠れインフルエンザの診断は、血液検査や鼻咽頭拭い液検査でインフルエンザウイルスの存在を確認することで行われます。
隠れインフルエンザの治療は、対症療法が中心となります。高熱や頭痛などの症状を和らげる薬を服用して、安静に過ごすことで、自然に治ります。
隠れインフルエンザの予防には、インフルエンザワクチンの接種が最も効果的です。また、手洗いやうがいなどの感染予防対策を徹底することも大切です。
隠れインフルエンザの注意点
隠れインフルエンザは、周囲に感染を広げてしまう可能性があるため、注意が必要です。以下のようなことに気をつけましょう。
- 咳やくしゃみをするときは、マスクを着用する
- 手洗いやうがいをこまめに行う
- 人混みは避ける
また、隠れインフルエンザにかかっている可能性のある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。