骨粗しょう症、更年期障害、乳がん、動脈硬化、美肌に効果あり！？
大豆イソフラボンって、聞いたことはあるけど、具体的にどんな効果があるの？
実は、大豆イソフラボンには、さまざまな健康効果が期待されているんです。
例えば、骨粗しょう症の予防・改善、更年期障害の症状緩和、乳がんや子宮がんのリスク低下、動脈硬化や心臓病のリスク低下、美肌効果など。
しかも、大豆イソフラボンは、納豆や豆腐、豆乳などの身近な食品に多く含まれているんです。
大豆イソフラボンを効率的に摂る方法や注意点も合わせて解説します。
大豆イソフラボンとは
大豆は、タンパク質や食物繊維、ミネラル、ビタミンなどを豊富に含む、栄養価の高い食材です。その中でも、大豆イソフラボンは、女性ホルモン（エストロゲン）と似た働きを持つ成分として注目されています。
大豆イソフラボンの主な働き
大豆イソフラボンの主な働きは、以下のとおりです。
- 骨粗しょう症の予防・改善
- 更年期障害の症状の緩和
- 乳がんや子宮がんのリスクの低下
- 動脈硬化や心臓病のリスクの低下
- 生活習慣病の予防
- 美肌効果
1.骨粗しょう症の予防・改善
大豆イソフラボンは、女性ホルモン（エストロゲン）と似た働きをする成分です。エストロゲンは、骨の形成を促進し、骨の吸収を抑制する働きがあります。大豆イソフラボンを摂取することで、エストロゲンの働きをサポートすることができます。そのため、骨粗しょう症の予防・改善に効果があると期待されています。
2.更年期障害の症状の緩和
閉経後は、エストロゲンの分泌が急激に減少するため、さまざまな更年期障害の症状が現れますが、大豆イソフラボンを摂取することで、エストロゲンの働きをサポートすることができます。そのため、更年期障害の症状の緩和に効果があると期待されています。
具体的には、以下の効果が期待されています。
- ほてり・のぼせなどの血管運動症状を緩和する
- 動悸・息切れなどの心臓血管症状を緩和する
- 肩こり・腰痛などの筋肉症状を緩和する
- イライラ・憂うつなどの精神症状を緩和する
3.乳がんや子宮がんのリスクの低下
乳がんや子宮がんの原因となるエストロゲンの過剰な働きを抑制する働きがあるため、乳がんや子宮がんのリスクを低下させると考えられています。
具体的には、以下の効果が期待されています。
- エストロゲンの受容体と結合して、エストロゲンの働きを抑制する
- エストロゲンの分泌を抑制する
- エストロゲンから発生する活性酸素を除去する
4.動脈硬化や心臓病のリスクの低下
大豆イソフラボンは、血液中のコレステロール値を下げる、血管を拡張する、血栓の形成を抑えるなどの働きがあります。そのため、動脈硬化や心臓病のリスクを低下させると考えられています。
5.生活習慣病の予防
- 血液中のコレステロール値を下げる
- 血管を拡張する
- 血栓の形成を抑える
- 血糖値を下げる
- 抗酸化作用がある
6.美肌効果
大豆イソフラボンの美肌効果は、以下の2つの働きによります。
- 抗酸化作用により、シミやシワの原因となる活性酸素を除去する
- エストロゲン様作用により、コラーゲンの合成を促進し、肌のハリや弾力を保つ
大豆イソフラボンは、大豆製品に多く含まれています。特に、納豆や豆腐、豆乳などの発酵大豆食品には、大豆イソフラボンが多く含まれています。
大豆イソフラボンの摂取量に注意
大豆イソフラボンは、健康維持に役立つ成分ですが、過剰摂取には注意が必要です。大豆イソフラボンを過剰に摂取すると、女性ホルモンのバランスが崩れ、乳がんや子宮がんのリスクを高める恐れがあると言われています。
大豆イソフラボンを摂取する際には、1日の摂取目安量を守るようにしましょう。
以下に、大豆イソフラボンが多く含まれる食材をご紹介します。
- 納豆：約36mg（1パック45g）
- 豆腐：約40mg（1丁100g）
- 豆乳：約10mg（1パック100ml）
- きな粉：約10mg（大さじ1）
- 味噌：約5mg（大さじ1）
- 油揚げ：約5mg（1枚）
- 煮豆：約10mg（30g）
大豆イソフラボンは、毎日の食生活に取り入れることで、健康維持に役立てることができます。
大豆食品は、健康維持に役立つ優れた食品
大豆及び大豆食品は、日本人の食生活に欠かせない食材です。良質なタンパク質やカルシウム、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれています。
食品安全委員会が行ったリスク評価は、特定保健用食品として販売されている濃縮・強化した大豆イソフラボンを、日常の食生活に「長期・継続的に上乗せ」して摂取した場合の安全性を評価したものです。
この評価では、大豆及び大豆食品そのものの安全性については、問題ないと結論づけられています。
大豆及び大豆食品は、毎日の食事に欠かせない健康食材です。上手に活用して、健康的な食生活を送りましょう
「健康食品」について
健康食品とは、健康の保持増進に資する食品全般を指します。サプリメントや機能性表示食品、特定保健用食品など、さまざまな種類の健康食品が販売されています。
健康食品の注意点
健康食品を利用する際には、以下の点に注意が必要です。
虚偽誇大表示に注意する
健康食品の広告には、虚偽誇大表示が含まれている場合があります。例えば、「病気を治す」「健康になる」などの表示は、薬事法で禁止されています。
適切な摂取量を守る
健康食品は、過剰摂取すると健康被害を起こす可能性があります。製品の表示をよく読み、適切な摂取量を守るようにしましょう。
医師や薬剤師に相談する
健康食品は、医薬品ではありません。医薬品と併用する場合や、持病がある場合は、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
まとめ
大豆イソフラボンは、大豆に含まれる植物性エストロゲンです。女性ホルモンに似た働きをする成分であり、骨粗しょう症や更年期障害の症状の緩和、乳がんや子宮がんのリスクの低下、動脈硬化や心臓病のリスクの低下、美肌効果など、さまざまな健康効果が期待されています。
大豆イソフラボンは、納豆や豆腐、豆乳などの大豆製品に多く含まれています。これらの食品を積極的に摂取することで、大豆イソフラボンを効率的に摂取することができます。
ただし、大豆イソフラボンは、過剰に摂取すると副作用が出る可能性があります。1日あたりの摂取量の目安は、女性が60mg、男性が40mgです。
また、大豆イソフラボンは、エストロゲン様作用を示すため、エストロゲン感受性の高い人（子宮内膜症や乳がんなどのリスクのある人）は、医師や薬剤師に相談してから摂取するようにしましょう。
