突然の激しい頭痛で倒れ、後遺症が残ったり、最悪の場合は死に至ることもあるくも膜下出血。
あなたは、くも膜下出血の症状や予防法を知っていますか?
くも膜下出血は、誰にでも起こりうる病気です。特に、40歳以上はリスクが高まるため、今から予防をしておくことが大切です。
この記事では、くも膜下出血の症状や予防法を詳しく解説します。
くも膜下出血とは?
くも膜下出血とは、脳の表面を覆うくも膜と脳を包む硬膜の間に出血が起こる病気です。くも膜下出血は、脳卒中の一種であり、脳梗塞と並んで重篤な病気です。
くも膜下出血の症状
くも膜下出血の典型的な症状は、突然の激しい頭痛、意識障害、嘔吐です。頭痛は、頭をバットで殴られたような、あるいは雷に打たれたような、非常に強い痛みが特徴です。意識障害は、意識が朦朧としていたり、昏睡状態に陥ったりすることです。嘔吐は、頭痛や意識障害に伴って起こります。
また、くも膜下出血の症状として、以下のような症状がみられることもあります。
- 首のこわばり
- 視力障害
- 聴力障害
- 手足のしびれや麻痺
- 言語障害
くも膜下出血は、突然発症するため、症状に気づいた場合はすぐに救急車を呼ぶようにしましょう。
くも膜下出血の原因
くも膜下出血の原因として最も多いのは、脳動脈瘤の破裂です。脳動脈瘤とは、脳内の血管が膨らんだ状態のことで、破裂するとくも膜下出血を引き起こします。脳動脈瘤の原因は不明ですが、高血圧や動脈硬化、喫煙、遺伝などがリスク因子として挙げられています。
くも膜下出血の原因としては、以下のようなものも考えられます。
- 頭部外傷
- 血液凝固障害
- 感染症
- 脳腫瘍
くも膜下出血の検査
くも膜下出血が疑われる場合は、以下のような検査が行われます。
- CT検査
- MRI検査
- 血液検査
- 脳ドッグ
CT検査やMRI検査では、脳内に出血がないかを確認することができます。血液検査では、血腫の原因となる病気がないかを調べます。脳ドッグでは、脳動脈瘤の有無を確認することができます。
くも膜下出血の治療
くも膜下出血の治療は、出血の原因や程度によって異なります。
- 脳動脈瘤の破裂によるくも膜下出血
脳動脈瘤の破裂によるくも膜下出血の治療は、血腫の除去と脳動脈瘤の治療の2つが中心となります。血腫の除去には、開頭手術や血管内治療が行われます。脳動脈瘤の治療には、手術や塞栓術が行われます。
- その他の原因によるくも膜下出血
その他の原因によるくも膜下出血の治療は、原因となっている病気の治療が中心となります。
くも膜下出血の予防
くも膜下出血の予防には、以下のようなことが大切です。
- 高血圧の治療
- 動脈硬化の予防
- 喫煙の禁煙
- 適度な運動
- バランスの良い食事
また、脳ドッグを受けることで、脳動脈瘤の有無を早期に発見し、治療につなげることができます。
脳動脈瘤とは?
脳動脈瘤とは、脳の血管が弱くなって膨らんだ状態のことです。脳の血管は、脳に酸素や栄養を送り届ける役割を担っています。脳動脈瘤は、この血管の壁が弱くなることで、血液が溜まって膨らんだ状態になります。
脳動脈瘤は、人口の約5%に存在するといわれています。しかし、多くの場合、無症状で発見されることがほとんどです。
脳動脈瘤が破裂すると、くも膜下出血を引き起こします。くも膜下出血とは、脳の表面を覆っているくも膜の下に出血する病気です。くも膜下出血は、突然の激しい頭痛や吐き気、嘔吐、意識障害などの症状を引き起こします。くも膜下出血は、重篤な場合、死亡に至ることもあります。
脳動脈瘤の原因は、完全には解明されていませんが、高血圧や喫煙、遺伝などが関係していると考えられています。
脳動脈瘤の治療には、開頭手術と血管内手術があります。開頭手術は、頭蓋骨を開いて脳動脈瘤を摘出する手術です。血管内手術は、カテーテルを使って脳動脈瘤内にコイルやステントを挿入し、血管を塞いでしまう手術です。
脳動脈瘤の予防には、高血圧や喫煙を控えることが大切です。また、40歳以上の人は、脳ドックで脳動脈瘤の検査を受けることを検討しましょう。
くも膜下出血の予防のためにできること
くも膜下出血の予防のために、以下のようなことを心がけましょう。
- 高血圧や動脈硬化のリスクを減らす
高血圧や動脈硬化は、脳動脈瘤のリスクを高めるため、高血圧や動脈硬化のリスクを減らすことが大切です。具体的には、以下のことに気をつけましょう。
* 塩分を控える
* 適度な運動をする
* 禁煙する
* バランスの良い食事をする
脳ドッグを受ける
脳ドッグを受けることで、脳動脈瘤の有無を早期に発見し、治療につなげることができます。脳ドッグは、40歳以上の人、脳動脈瘤の家族歴がある人、高血圧や動脈硬化のリスクが高い人におすすめです。
くも膜下出血の早期発見・治療のために
くも膜下出血の症状に気づいたら、すぐに救急車を呼びましょう。くも膜下出血は、早期に発見・治療することで、後遺症を軽減することができます。
また、脳ドッグで脳動脈瘤が見つかった場合は、早めに治療を受けることが大切です。脳動脈瘤の治療は、手術や塞栓術などが行われます。手術や塞栓術によって、脳動脈瘤の破裂を予防し、くも膜下出血のリスクを減らすことができます。
くも膜下出血は、予防可能な病気です。日頃から生活習慣の改善や脳ドッグの受診など、予防に努めましょう。