あなたは、歯の雑学をどれくらい知っていますか?
歯は、私たちの生活に欠かせない器官です。しかし、その意外な秘密や、日本に伝わる俗信など、さまざまな雑学があります。
例えば、
- 人間の歯は、一生で28本生え変わる
- 歯の色は、遺伝で決まる
- 歯磨き粉の研磨剤は、あまり使わないほうがいい
など、意外と知られていない雑学がたくさんあります。
あなたの歯の知識をアップグレードする、ちょっとしたきっかけになれば幸いです。
あなたの噛む力、地球上では何位?
歯を強く噛み締めたとき、どれくらいの力が加わっていると思いますか?
人間の咬合力は、個人差がありますが、平均で約70kgと言われています。もちろん、スポーツ選手など、よく噛む習慣がある人は、それ以上の力を発揮できるようです。
アメリカンフットボールやボクシングなどの選手が利用するマウスピースは、もともと歯の欠損防止や口内の外傷防止、脳への振動を軽減するためのものです。しかし、近年では、集中力や瞬発力をアップさせる効果もあると言われ、積極的に利用する選手も増えているようです。
では、自然界では、人間の咬合力はどのくらいなのでしょうか。
犬は100kgを超え、ライオンは400kgにもなります。人間のように、食物をまんべんなくすりつぶす構造の歯とは異なり、鋭利な犬歯が発達しているため、強い力を発揮できるのです。
さらに、歴史上では、ティラノザウルスやデイノケイルスなどの肉食恐竜が、人間の数千倍から数万倍もの咬合力を持っていたと考えられています。
ティラノザウルスは、あごの化石から判断すると、約3トンもの咬合力があったと推定されています。また、デイノケイルスは、あごの骨の大きさなどから、約45トンもの咬合力を持っていたと考えられています。
人間の想像をはるかに超える、驚くべき数字です。
親知らず、抜く必要ってあるの?
成人の永久歯は、上下16本ずつ計32本あります。そのうち、上下の最も奥にある歯が「親知らず」です。親知らずは、成人してから生え始めることから「知恵歯」とも呼ばれます。
親知らずは、もともと抜く必要のない歯だったと考えられています。古代人は、現代人よりも硬いものを食べることが多かったため、あごが発達して大きかったそうです。そのため、親知らずが生えるスペースにも余裕があったのです。
しかし、現代では、あごのサイズが小さくなったにもかかわらず、歯の数は減っていません。そのため、親知らずが横向きに生えたり、隣の歯を圧迫するように生えることが増えています。
不自然な角度で生えた親知らずは、歯磨きがしにくく、虫歯や歯周病になりやすいため、抜く必要があります。しかし、正常な角度で生え、他の歯も圧迫しておらず、歯そのものも健康な親知らずは、抜く必要はありません。
また、親知らずが生えない人もいます。親知らずは、顎の骨が十分に発達していないと生えることができないため、顎の骨が小さい人や、遺伝的な要因によって、親知らずが生えない人もいます。
親知らずが生えてきたら、まずは歯科医に相談して、抜く必要があるかどうかを判断してもらうことが大切です。
ホワイトニングは欧米では身近な美容ケア
白く輝く歯は、美しさの象徴として、古くから人々を魅了してきました。近年、日本でもホワイトニングの人気が高まっていますが、欧米では、さらに身近な美容ケアとして定着しています。
欧米では、ホワイトニングは保険適用外であるため、比較的リーズナブルな価格で受けることができます。また、セルフホワイトニングや、大型ショッピングモールなどでのホワイトニングサービスなど、さまざまな選択肢があります。
そのため、欧米では、ホワイトニングを美容の一環として、定期的に受ける人も少なくありません。中には、お買い物ついでにホワイトニングを受けに行くという人もいます。
ホワイトニングと混同されやすいのが、歯石を取り除くクリーニングです。クリーニングは、歯石や歯垢などの汚れを取り除き、歯の健康を維持するために重要なものです。
ホワイトニングは、歯の表面を漂白して白くする方法であるのに対し、クリーニングは、歯の表面に付着した汚れを取り除く方法です。
ホワイトニングとクリーニングは、どちらも歯の健康を維持するために重要な役割を果たしますが、目的や効果が異なるため、適切なタイミングで行うことが大切です。
ガム、オーラルケアに役立つ意外なメリット
ガムは、子どもの頃に「虫歯になるから噛まないように!」と言われた経験を持つ人も多いでしょう。しかし、近年では、ガムがオーラルケアに有効であることが、さまざまな研究によって明らかにされています。
その理由は、ガムを噛むことで、唾液の分泌を促し、口内の環境を整えるためです。唾液には、歯の表面をコーティングして虫歯菌の繁殖を抑える効果や、歯垢を洗い流す効果があります。
また、ガムには、虫歯菌が分解できない「キシリトール」という成分が含まれているものもあります。キシリトールは、唾液の量を増やし、虫歯菌の働きを抑制する効果があります。
さらに、ガムを噛むことで、歯茎のマッサージ効果も期待できます。歯茎のマッサージは、歯周病の予防に効果的です。
このように、ガムは、虫歯予防や歯周病予防に役立つ、意外なオーラルケアアイテムなのです。
ただし、ガムを噛む際には、以下の点に注意が必要です。
- シュガーレスタイプを選ぶ
- 1回の噛む時間を10分以内にする
- 噛みすぎないようにする
これらのポイントを押さえれば、ガムを上手に活用して、歯の健康を守ることができます。