夏になると、多くの人が経験する「夏バテ」。暑さや疲れからくる症状だと思っていませんか?実は、夏バテには意外な原因や対策もあるんです。
夏バテの原因として、一般的には「暑さ」や「疲れ」が挙げられます。しかし、実はそれだけではありません。
例えば、夏バテの原因として「水分不足」が挙げられます。夏は汗をかきやすく、脱水症状を起こしやすくなります。脱水症状になると、疲れや倦怠感、頭痛などの症状が現れることがあります。
また、夏バテの原因として「栄養不足」が挙げられます。夏は食欲が落ちやすく、栄養バランスが崩れがちです。栄養不足になると、免疫力が低下し、夏バテになりやすくなります。
さらに、夏バテの原因として「睡眠不足」が挙げられます。夏は気温が高く、寝苦しい日が続きます。睡眠不足になると、疲れが蓄積され、夏バテになりやすくなります。
このように、夏バテには意外な原因や対策もあるんです。そんな夏バテの雑学を紹介します。
子供時代の過ごし方で夏に強くなる?
暑い夏、子どもを熱中症から守るために、エアコンや冷房器具をフル稼働させている家庭も多いのではないでしょうか。しかし、それによって、子どもの免疫力が低下してしまう可能性があることをご存知でしょうか。
健康的な人の平熱は36.5〜37度あるといわれますが、近年は36度以下の低体温の人が増えています。低体温になると、免疫力が低下し、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。
低体温の人が増えている一因は、エアコン完備の生活の中で、汗をかいて体温調節する機能が衰えていることが挙げられます。
汗をかいて体温調節するには、汗腺から汗を出す必要があります。汗腺には、能動汗腺と不活性汗腺があります。能動汗腺は、暑さや運動などで刺激を受けて汗を出すことができます。一方、不活性汗腺は、刺激を受けても汗が出ません。
能動汗腺の数は、2歳半位までに育った環境に影響されます。たとえば、生まれたときから熱帯に住んでいる人は、能動汗腺の平均数より多いのですが、日本人でも2歳半まで熱帯で育てば、能動汗腺は熱帯の人とほぼ同等になります。
つまり、子どもの頃に十分に汗をかくことで、能動汗腺の数を増やすことができます。平熱が1度上がれば、免疫力が5倍に上るといわれます。そのため、子どもを体温の高い人に育てるには、夏にたくさん汗をかかせることが大切です。
もちろん、熱中症対策は欠かせません。日中の外出は避け、こまめに水分補給をするようにしましょう。また、夏でも室内を適度に温度調節し、汗をかきやすい環境をつくってあげましょう。
夏休みは、子どもと一緒に公園や海で遊び、たくさん汗をかく機会を作ってあげてください。そうすることで、子どもの免疫力を高め、健康な体づくりに役立つでしょう。
夏バテの語源は「ばたばた」?暑さで体調を崩す言葉の意外な由来
夏になると、暑さで体調を崩す「夏バテ」という言葉をよく耳にします。しかし、夏バテという言葉が使われるようになったのは、実はそれほど古くありません。
夏バテという言葉が使われるようになったのは、昭和30年代の高度成長期の頃です。当時は、まだクーラーが一般家庭に普及しておらず、夏の暑さは、現代よりもずっと厳しかったといわれています。
そのような中で、暑さで体調を崩す人が増え、そのために新しい言葉が必要になったと考えられています。
夏バテの語源には、諸説ありますが、有力なのは、競走馬が走り疲れて足がもつれることを意味する競馬用語「ばたばたになる」が縮まって「ばてる」になったという説です。
もう1つの有力な説は、「疲れ果てる」の「はてる」が転じて「ばてる」になり、スポーツ選手たちが俗語として使っていたのが広まったという説です。
いずれの説も、暑さで体力を消耗して、疲れ果ててしまった状態を表現していることがわかります。
「暑くて疲れ果てた」を各地の方言でいうと、たとえば青森では「暑くておたってまたじゃ」、山口では「暑くてつくだったっちゃ」、長崎では「暑くてきゃーなえたばい」となります。
もし意味を知らなくても、暑い日にウンザリ顔でそんなふうにいわれたら、なんとなく「あー、暑くて夏バテしたのね」と即座にわかるような雰囲気たっぷりの方言が多いですね。
夏バテは西洋医学で病気とは認められない?東洋医学の考え方とは
夏になると、暑さで体調を崩す「夏バテ」という言葉をよく耳にします。しかし、夏バテは、西洋医学では病気とは認められていません。
西洋医学では、夏バテの症状は、胃腸機能低下や自律神経失調症などの複数の病気によるものと考えられています。そのため、夏バテの治療にあたっては、症状に応じた薬や治療法が用いられます。
一方、東洋医学では、夏バテのことを「注夏病(ちゅうかびょう)」という病気の一種と考えます。注夏病は、夏の暑さによって、体内の「気」や「血」のバランスが崩れ、疲労や食欲不振、下痢などの症状が出る病気です。
東洋医学では、夏バテの治療には、漢方薬が用いられます。漢方薬には、体内の「気」や「血」のバランスを整え、夏バテの症状を改善する効果があるとされています。
江戸時代の儒学者・貝原益軒は、中国の漢方医学書をベースにした名著『養生訓』の中で、夏バテ対策として、「外からも内からも体を冷やさないことが大切」と述べています。
具体的には、夏は冷たい飲み物や食べ物を避け、室内は適度に冷房をかけて、汗をかきやすい環境を整えることが大切だといいます。
西洋医学と東洋医学では、夏バテの考え方が異なります。しかし、どちらの考え方にも、夏バテの症状を改善するためには、体を冷やさないことが大切だという共通点があります。
夏バテを予防するためには、冷たい飲み物や食べ物を避け、適度な運動や入浴で汗をかくなど、体を冷やさない生活を心がけることが大切です。
