「湯船に浸かると血圧が下がる」ってホント?
入浴は、毎日の生活に欠かせない習慣ですよね。でも、入浴には意外と知られていない雑学がたくさんあるんです。
例えば、湯船に浸かると血圧が下がるって知っていましたか?これは、入浴によって血管が拡張し、血流が良くなることが原因と考えられています。
また、入浴はストレス解消にも効果的です。入浴中に分泌されるエンドルフィンには、ストレスを軽減する作用があるんです。
さらに、入浴は美肌効果も期待できます。入浴によって肌の温度が上がり、血行が良くなることで、肌のターンオーバーが促進されるんです。
このように、入浴にはさまざまな効果が期待できます。でも、その効果を最大限に発揮するためには、正しい入浴方法を知っておく必要があります。
そこで、今回は、入浴の常識を覆す!知っておきたい雑学を3つご紹介します。
昔はお風呂はくぐって入る?
現代の日本では、お風呂は浴槽の中に足を踏み入れて入るのが一般的です。しかし、昔のお風呂は、浴槽と身体を洗う場所を隔てる鴨居をくぐって入るものでした。
その理由は、水と薪の貴重さにあります。日本は水が豊富な国ですが、水道が発達していなかった昔は、水を汲みにいくのが大変でした。また、薪も貴重な燃料でした。
そのため、浴槽に入れるお湯の量をできるだけ少なくするために、浴槽と身体を洗う場所を隔てたのです。また、浴槽から立ち上がる蒸気が逃げないようにするのも目的でした。
このような風呂は、五右衛門風呂と呼ばれています。五右衛門風呂は、浴槽の下に薪をくべてお湯を沸かす仕組みです。浴槽は土間や床に直接置かれ、鴨居をくぐって入ります。
五右衛門風呂は、江戸時代から明治時代にかけて、庶民の家庭で広く使われていました。しかし、水道や薪の供給が安定するにつれて、浴槽と身体を洗う場所を兼ねた、現在のスタイルの風呂に変わっていきました。
現代の風呂は、水道とガスの普及により、水や燃料の心配がほとんどありません。そのため、浴槽と身体を洗う場所を隔てる必要がなくなり、足を踏み入れて入るのが一般的になりました。
しかし、五右衛門風呂は、日本の風呂文化の歴史を物語る貴重な存在です。また、省エネや環境に配慮した浴室としても注目されています。
近年では、五右衛門風呂を再現したリフォームも人気です。五右衛門風呂は、昔ながらの風情を楽しむことができるだけでなく、省エネや環境にも優しい、現代的な風呂として、再び注目を集めています。
銭湯の壁に富士山が描かれる理由
銭湯の壁に富士山が描かれているのは、日本ではよく知られた光景です。では、なぜ銭湯の壁に富士山が描かれるのでしょうか。
その理由は、大きく分けて以下の2つが挙げられます。
- 富士山は日本の象徴であり、縁起物として広く親しまれている
富士山は、日本の国土の中央に位置する標高3,776mの活火山です。日本を代表する景勝地であり、古くから日本人の心の拠り所として親しまれてきました。また、富士山は縁起物としても広く知られており、古くから「開運」「富貴」「長寿」などの意味があるとされています。
- 富士山を描くことで、銭湯の雰囲気を高め、客足を伸ばす効果がある
銭湯は、単に体を清める場所ではなく、人々が集う社交の場としても機能してきました。そのため、銭湯の壁に富士山を描くことで、日本の伝統や文化を感じさせ、客足を伸ばす効果があると考えられていたようです。
また、富士山の絵には、以下の意味合いも込められていると考えられています。
- 富士山の下に描かれている湖や海の水は、湯船の湯につながっている
富士山の絵には、湖や海の水が描かれていることが多いです。これは、富士山の清らかな水が、湯船の湯につながっているイメージを表しています。
- 富士山の形は「末広がり」で縁起が良い
富士山の形は、横に広がり、上に伸びる「末広がり」の形をしています。これは、縁起が良い形として古くから親しまれており、銭湯の壁に富士山を描くことで、商売繁盛や家内安全などの願いを込めたとも考えられています。
このように、銭湯の壁に富士山が描かれる理由は、日本の伝統や文化、そして縁起を担ぐという考え方など、さまざまな理由が考えられます。銭湯の壁に描かれた富士山は、日本の文化や生活様式を象徴する、大切な存在と言えるでしょう。
お風呂はなぜ「オフロ」と呼ばれるようになってのでしょう?
日本では、お風呂のことを「オフロ」と言います。では、なぜお風呂は「オフロ」と言うのでしょうか。
その理由は、大きく分けて以下の2つが挙げられます。
- もともと「ムロ」と呼ばれる、蒸し風呂の形態からきている
古代日本では、岩を掘って「ムロ」と呼ばれる、蒸し風呂の形態が一般的でした。この「ムロ」は、火を焚いて熱気を充満させ、その熱気の中で汗を流す入浴法でした。そのため、「ムロ」が「フロ」という言葉のルーツになったと考えられています。
- 「湯」と「室」を合わせた言葉である
「オフロ」は、「湯」と「室」を合わせた言葉であるとする説もあります。古代日本では、室の中で湯を沸かして入浴する入浴法も行われていました。そのため、「湯」と「室」を合わせて「オフロ」と呼ぶようになったと考えられています。
どちらの説が正しいのかは定かではありませんが、いずれにしても、お風呂の「オフロ」という言葉は、古代日本の入浴法の形態を反映したものと考えられます。
なお、現代では、お風呂の形態は大きく変化し、蒸し風呂や湯船の形態はさまざまです。しかし、お風呂を「オフロ」と呼ぶ言葉は、今もなお、日本人の生活に根付いている言葉と言えるでしょう。