ぶどうの皮って、食べるのが苦手な人も多いですよね。でも、実は、ぶどうの皮には、果肉よりも栄養がたっぷり含まれているって知っていましたか?
ぶどうの皮には、ポリフェノールやビタミン、ミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。
ポリフェノールは、抗酸化作用があり、老化防止や生活習慣病の予防に役立つといわれています。ビタミンは、代謝を促進したり、肌や髪の健康を維持したりする働きがあります。ミネラルは、骨や歯の健康を維持したり、体内の水分バランスを整えたりする働きがあります。
つまり、ぶどうの皮を食べることによって、これらの栄養素を効率よく摂取することができるのです。
また、ぶどうの皮には、食物繊維も豊富に含まれています。食物繊維は、腸内環境を整える働きがあります。
ぶどうの皮は、栄養価も高く、健康にも良いので、ぜひ食べるようにしましょう。
ぶどうの雑学を紹介していきます。
ぶどうの皮の白い粉の正体知ってた?
ぶどうの皮に付着している白い粉、あれって何だか気になることはありませんか?
実は、あれは果物から自然に分泌される天然物質で、果粉(ブルーム)と呼ばれています。
果粉には、オレアノール酸や長鎖アルコールなどの水に溶けにくい物質が含まれており、果皮の表面に結晶化しているため、果皮の表面が白く見えます。
果粉には、以下のような働きがあるとされています。
- 水をはじいて、果実の水分を守る
- 病気や乾燥から果実を保護する
- 果実の色を鮮やかにする
つまり、果粉はぶどうの鮮度を保ち、美味しさを守るために欠かせない存在なのです。
また、果粉は無害なので、食べても問題ありません。むしろ、果粉にはポリフェノールなどの栄養素も含まれているので、食べたほうが良いともいわれています。
ぶどうを買うときは、果粉がまんべんなく付いているものを選ぶと、新鮮で美味しいぶどうを手に入れることができます。また、食べるときは、果粉を洗い流さずにそのまま食べましょう。
ぶどうは世界の人気フルーツ!生産量や利用法は?
ぶどうは、世界中で古くから栽培されている果物です。欧州では「畑のミルク」と呼ばれ、その栄養価の高さや、さまざまな用途に使われることから、重宝されてきました。
生産量
世界におけるぶどうの生産量は、2020年時点で約7,800万トンに上ります。生産量上位の国は、中国(3,200万トン)、イタリア(2,200万トン)、アメリカ(2,100万トン)の順です。日本は、約100万トンの生産量で、40位前後となっています。
品種
世界には、10,000種類以上のぶどう品種があるといわれています。日本では、巨峰やデラウエア、シャインマスカットなどがよく知られています。また、近年では、種なしぶどうや、皮ごと食べられるぶどうなどの品種も人気を集めています。
利用法
ぶどうは、生食のほか、ワインやジュース、ジャム、ドライフルーツなど、さまざまな用途に使われます。日本では、生食が主流ですが、海外ではワイン用として収穫されるぶどうが7~8割を占めます。
今後の展望
近年、ぶどうの健康効果が注目されるようになり、世界中で需要が高まっています。また、品種改良や栽培技術の向上により、高品質で安全なぶどうが安定的に供給できるようになっています。今後も、ぶどうは世界中で愛される果物であり続けるでしょう。
ぶどうの歴史は古代にまで遡る!
ぶどうの起源は、約8,000年前の西アジアにまでさかのぼります。紀元前3500年頃のメソポタミア文明のシュメール人が、ぶどうの記録を残しており、当時からすでに栽培されていたことがわかります。
ぶどうは、砂漠などの乾燥地帯でも栽培可能なため、古代から世界中に広まっていきました。カナンからエジプト、ヨーロッパ、そしてインドや中国にまで伝わり、さまざまな用途に使われるようになりました。
日本にもすでに野生の山ぶどうはありましたが、栽培は奈良時代頃に始まったと言われています。一説によると、行基が中国から薬草としてぶどうを持ち帰り、栽培が始まったと言われています。
ぶどうの漢字は、ギリシャ語の「βότρυς(ボトルス)」や、ペルシャ語の「ﺑﺎﺭﺩﺍﺭ(バァーダァー)」が中国に伝わり、音訳されて「葡萄」という文字があてられました。
ぶどうは、古代から人々に親しまれてきた果物です。その歴史は、人類の歴史と深く関わっているといっても過言ではありません。
ぶどうとマスカットの違い
ぶどうとマスカットは、どちらも果実として食べられる果物ですが、実は異なる種類の果物です。
ぶどうの定義
ぶどうは、イチジク科ブドウ属の植物の果実です。世界中に約10,000種類以上の品種があるといわれています。
ぶどうの果実は、房状になっており、1房の中には数十粒から数百粒の果粒が含まれています。果粒は、丸形や楕円形、卵形などさまざまな形をしています。
ぶどうの果肉は、甘くてジューシーで、さまざまな用途に使われます。生食のほか、ワインやジュース、ジャム、ドライフルーツなどにも加工されます。
マスカットの定義
マスカットは、ぶどうの一種で、果皮に強い香りを持つ品種の総称です。
マスカットの果皮には、リナロールやゲラニオールなどの芳香成分が含まれているため、強い香りがあります。
マスカットの果肉は、ぶどうと比べて酸味が少なく、甘みが強いのが特徴です。
ぶどうとマスカットの違い
ぶどうとマスカットの違いは、以下のとおりです。
項目 | ぶどう | マスカット |
---|---|---|
分類 | イチジク科ブドウ属 | イチジク科ブドウ属 |
香り | ほとんどなし | 強い香り |
酸味 | 中程度 | 少ない |
甘味 | 中程度 | 多い |
用途 | 生食、ワイン、ジュース、ジャム、ドライフルーツなど | 生食、ワイン、ジュースなど |
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ぶどうとマスカットは、どちらも美味しい果物ですが、香りや酸味、甘味などの特徴が異なります。
ぶどうは、香りが控えめで、酸味と甘味のバランスが取れているのが特徴です。そのため、生食やワイン、ジュースなど、さまざまな用途に適しています。
マスカットは、強い香りと甘みが特徴です。そのため、生食やワインなどに向いています。