亜鉛は、体内でさまざまな働きをする必須ミネラルです。免疫機能の維持や、細胞の分裂・成長、DNAの合成などに欠かせません。
しかし、亜鉛を摂取しすぎると、身体に悪影響を及ぼす可能性があります。
亜鉛とは?
亜鉛は、体内で作ることができない「必須ミネラル」のひとつです。体内に約2~4g存在し、筋肉、骨、肝臓、腎臓、皮膚、脳、腎臓 2) 3)、毛髪、消化管や膵臓 3)などさまざまな組織に存在し、酵素の働きを助けてからだの機能を維持する作用や、DNAやタンパク質の合成といった細胞を新しくつくる作用などに関与しています 1) 3)。
亜鉛の主な働きは、以下のとおりです。
- 酵素の働きを助ける
亜鉛は、200種類以上の酵素の構成要素として働いています。酵素は、化学反応を促進する働きがあり、亜鉛が不足すると、酵素の働きが低下して、さまざまな代謝異常や病気を引き起こす可能性があります。
- タンパク質やDNAの合成を助ける
亜鉛は、タンパク質やDNAの合成に必要不可欠な栄養素です。亜鉛が不足すると、タンパク質やDNAの合成が低下して、成長や発育が阻害される可能性があります。
- 免疫機能を維持する
亜鉛は、白血球の働きを助けて、免疫機能を維持する働きがあります。亜鉛が不足すると、免疫力が低下して、感染症にかかりやすくなる可能性があります。
- 味覚や嗅覚を正常に保つ
亜鉛は、味覚や嗅覚を正常に保つ働きがあります。亜鉛が不足すると、味覚や嗅覚が鈍くなる可能性があります。
- 傷の治癒を促進する
亜鉛は、傷の治癒を促進する働きがあります。亜鉛が不足すると、傷の治癒が遅れる可能性があります。
亜鉛は、健康な生活を送るために欠かせない栄養素です。食事から十分に摂取することが大切です。
亜鉛を多く含む食品としては、以下のものが挙げられます。
- 赤身の肉
- 魚介類
- レバー
- 乳製品
- ナッツ類
- 種実類
特に、赤身の肉やレバーは、亜鉛を豊富に含む食品です。
亜鉛の取りすぎとは?
亜鉛は、体内で作ることができない必須ミネラルの一種です。体内に約2〜4g存在し、歯、骨、肝臓、腎臓、筋肉などに多く含まれます。200種以上の酵素の構成や酵素反応の活性化、ホルモンの合成や分泌の調整、DNA合成、タンパク質合成、免疫反応の調節などに作用し、身体の成長と維持に必要な栄養素です。
亜鉛の推奨摂取量は、成人男性で11mg、成人女性で8mgです。ただし、年齢、体型、妊娠・授乳中などによっても必要量は異なります。
亜鉛を過剰に摂取すると、以下の症状が起こる可能性があります。
- 嘔吐
- 下痢
- 食欲不振
- 頭痛
- 倦怠感
- 不眠
- 味覚障害
- 脱毛
- 肝機能障害
- 腎機能障害
- 銅欠乏
亜鉛の取りすぎの原因
亜鉛の取りすぎの原因は、以下のとおりです。
- 亜鉛を多く含む食品を過剰に摂取する
- 亜鉛サプリメントを過剰に摂取する
亜鉛を多く含む食品には、以下のようなものがあります。
- 肉類:牛肉、鶏肉、豚肉、レバーなど
- 魚介類:カキ、牡蠣、イワシ、サンマなど
- 卵
- 大豆製品:豆腐、納豆、きな粉、豆乳など
- ナッツ類:アーモンド、カシューナッツ、ピーナッツなど
- 種実類:ひまわりの種、かぼちゃの種、ごまなど
亜鉛サプリメントを摂取する場合は、用法・用量を守って摂取しましょう。
亜鉛の取りすぎの予防・対策
亜鉛の取りすぎを予防・対策するためには、以下のことに気をつけましょう。
- 亜鉛を多く含む食品を過剰に摂取しないように注意する
- 亜鉛サプリメントを過剰に摂取しないように注意する
亜鉛を多く含む食品を摂取する際は、以下のような点に注意しましょう。
- 1食で一度に大量に摂取しないようにする
- 亜鉛を多く含む食品と亜鉛の吸収を妨げる食品を一緒に摂取しないようにする
亜鉛の吸収を妨げる食品には、以下のようなものがあります。
- カカオ
- タンニン
- 鉄分
亜鉛サプリメントを摂取する際は、以下のような点に注意しましょう。
- 医師や薬剤師に相談してから摂取する
- 用法・用量を守って摂取する
まとめ
亜鉛は、体内で作ることができない必須ミネラルの一種です。亜鉛が不足すると、味覚障害、口内炎、皮膚炎、脱毛、免疫力の低下、疲労感、風邪などの感染症にかかりやすくなるなどの症状が起こる可能性があります。
しかし、亜鉛を過剰に摂取すると、嘔吐、下痢、食欲不振、頭痛、倦怠感、不眠、味覚障害、脱毛、肝機能障害、腎機能障害、銅欠乏などの症状が起こる可能性があります。
亜鉛は、バランスよく摂取することが大切です。