高尿酸血症とは、血液中の尿酸値が7.0mg/dLを超えている状態です。尿酸は、体内で代謝されたプリン体から作られる物質で、主に腎臓から排泄されます。しかし、尿酸の産生量や排泄量がバランスを崩して、血液中に尿酸が過剰に蓄積してしまうと、高尿酸血症となります。
高尿酸血症は、自覚症状がないことがほとんどです。そのため、定期的な血液検査で尿酸値を測定して、早期発見・早期治療することが大切です。
高尿酸血症の原因
高尿酸血症の原因は、大きく分けて2つあります。
尿酸の産生量の増加は、以下の原因で起こります。
- プリン体の摂りすぎ
- アルコールの摂りすぎ
- 肥満
- 糖尿病
- 腎臓の病気
尿酸の排泄量の減少は、以下の原因で起こります.
- 腎臓の病気
- 脱水
尿酸とは？
尿酸とは、プリン体の代謝産物である。プリン体は、細胞の核酸（DNA、RNA）を構成する物質で、体内では常に作られている。尿酸は、プリン体が肝臓で分解されてできる物質で、主に腎臓から尿に混じって排泄される。
尿酸値とは、血液中の尿酸濃度を示す値である。正常値は、男性が7.0mg/dL未満、女性が6.0mg/dL未満とされている。尿酸値が7.0mg/dL以上になると、高尿酸血症と診断される。
高尿酸血症になると、尿酸が関節や腎臓に沈着して痛風や痛風腎などの病気を引き起こす可能性がある。
尿酸値が上昇する原因は、以下の2つが挙げられる。
- 尿酸の産生過剰
- 尿酸の排泄不良
尿酸の産生過剰の原因としては、以下のようなものが挙げられる。
- プリン体の過剰摂取
- 細胞の新陳代謝の活発化
- 腎臓の機能低下
尿酸の排泄不良の原因としては、以下のようなものが挙げられる。
- 腎臓の機能低下
- 脱水
尿酸値を下げるためには、以下の対策が有効である。
- プリン体の摂取を控える
- 適度な運動をする
- 水分を十分に摂る
尿酸値が高い場合、医師の指示に従って適切な治療を受けることが大切である。
高尿酸血症の症状
高尿酸血症には、自覚症状がないことがほとんどです。しかし、尿酸値が非常に高い場合や、尿酸が結晶化して沈着することで、以下の症状が現れることがあります。
- 痛風
- 腎臓結石
- 腎不全
- 尿路感染症
- 心血管疾患
高尿酸血症の検査と診断
高尿酸血症は、血液中の尿酸値が7.0mg/dLを超えている状態です。高尿酸血症は、自覚症状がないことがほとんどであるため、定期的な検査で尿酸値を測定することが大切です。
高尿酸血症の検査は、血液検査で尿酸値を測定します。尿酸値が7.0mg/dLを超えている場合は、高尿酸血症と診断されます。
高尿酸血症の検査は、以下の流れで行われます。
- 採血
- 血液検査
- 結果の判定
採血
検査を受ける前に、8時間以上の絶食が必要です。
採血は、肘の内側の静脈から行われます。
血液検査
採血した血液を検査機器で測定し、尿酸値を算出します。
結果の判定
尿酸値が7.0mg/dLを超えている場合は、高尿酸血症と診断されます。
高尿酸血症の検査は、以下の場合に行われます。
- 痛風の症状がある場合
- 家族に高尿酸血症や痛風の患者がいる場合
- 糖尿病や腎臓病などの生活習慣病がある場合
高尿酸血症の治療
高尿酸血症の治療は、尿酸値を下げて、痛風やその他の合併症を予防することです。
治療には、以下の方法があります。
- 食事療法
- 薬物療法
食事療法
高尿酸血症の原因の1つであるプリン体の摂りすぎを避けることが大切です。プリン体は、動物性食品に多く含まれています。そのため、肉類、魚介類、内臓、きのこ類の摂りすぎを控えるようにしましょう。また、アルコールの摂りすぎも、尿酸値を上げる原因となります。
具体的には、以下のことに気をつけましょう。
- 肉類は、1日あたり100g程度に抑える
- 魚介類は、1日あたり200g程度に抑える
- 内臓は、控える
- きのこ類は、控える
- アルコールは、控える
また、野菜や果物、全粒穀物などのプリン体の少ない食品を積極的に摂りましょう。
薬物療法
食事療法だけでは尿酸値が下がらない場合は、薬物療法を行います。薬物療法には、尿酸の生成を抑える薬と、尿酸の排泄を促す薬があります。
高尿酸血症の予防
高尿酸血症の予防には、以下のことに気をつけましょう。
- バランスのよい食事を心がける
- プリン体の摂りすぎを控える
- アルコールの摂りすぎを控える
- 適度な運動をする
- 適正体重を維持する
高尿酸血症のまとめ
高尿酸血症は、自覚症状がないことがほとんどですが、放置しておくと痛風やその他の合併症を引き起こす可能性があります。定期的な血液検査で尿酸値を測定して、早期発見・早期治療することが大切です。
高尿酸血症の予防には、バランスのよい食事を心がけ、プリン体の摂りすぎやアルコールの摂りすぎを控える、適度な運動をする、適正体重を維持することが重要です。
