痛風や高尿酸血症という言葉を聞いたことがあるけれど、具体的にどんな病気なのか、プリン体とはどう関係があるのか、よくわからない人も多いのではないでしょうか。
実は、プリン体は私たちの体に欠かせない物質なんです。でも、摂りすぎると尿酸値が上がり、痛風や高尿酸血症の原因になることもあります。
今回は、プリン体についてわかりやすく解説します。
最近はプリン体ゼロと表記されたビールなどもありますね。尿酸値が高い方はプリン体を控えるようにと気を付けている方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回はプリン体について説明します。

プリン体とは
プリン体とは、細胞の核に存在する核酸の主成分であるアデニンやグアニンなどとして存在します。
あらゆる生物の細胞内に存在するため、ほとんどの食品に含まれています。
体内には食べ物から取り込まれるプリン体のほかにも、新陳代謝によって古い核酸が分解、エネルギー代謝によってプリン体が生成されています。ヒトの体内で重要な役割を担いますが、多すぎると分解されて最終的に尿酸に代謝されます。
尿酸が多くなりすぎると血液の中に尿酸がたまって高尿酸血症をおこします。 尿酸値が7.0ml/dLを超えた高尿酸血症が続くと、結晶化した尿酸塩が関節に沈着し、急性関節炎を引き起こします。これを痛風といいます。ほかに腎臓や尿路に沈着して腎臓障害や尿酸結石を起こすこともあります。

プリン体のメリット
プリン体には、以下のようなメリットがあります。
- 細胞の代謝や増殖、修復に必要な物質である
- エネルギー代謝にも関与している
- 免疫機能の維持にも役立っている
- 細胞の代謝や増殖、修復に必要な物質である
プリン体は、細胞の代謝や増殖、修復に必要な物質です。DNAとRNAの構成成分であり、細胞の遺伝情報の伝達や細胞分裂などに重要な役割を担っています。
- エネルギー代謝にも関与している
プリン体は、エネルギー代謝にも関与しています。プリン体が分解されると、ATP(アデノシン三リン酸)というエネルギー源が生成されます。
- 免疫機能の維持にも役立っている
プリン体は、免疫機能の維持にも役立っています。プリン体が分解されると、白血球の働きを活性化させる物質が生成されます。
プリン体のデメリット
プリン体のデメリットは、過剰摂取すると尿酸値の上昇につながることです。尿酸値が上がると、高尿酸血症や痛風などのリスクが高まります。
プリン体のデメリット
プリン体のデメリットは、以下のとおりです。
- 過剰摂取すると尿酸値の上昇につながる
プリン体を過剰摂取すると、尿酸値の上昇につながります。尿酸値が上がると、高尿酸血症や痛風などのリスクが高まります。
高尿酸血症とは
高尿酸血症とは、血液中の尿酸値が基準値を超えている状態です。基準値は、男性が7.0mg/dL未満、女性が6.0mg/dL未満です。
痛風とは
痛風とは、尿酸が結晶化して関節などに沈着することで発症する病気です。発症すると、関節の激しい痛みや腫れ、発赤などの症状が現れます。
プリン体の摂取量の目安
プリン体の摂取量の目安は、1日あたり400mg未満です。プリン体が多く含まれる食品を摂取する際は、注意が必要です。
プリン体の摂取を控える方法
プリン体の摂取を控える方法は、以下のとおりです。
- プリン体が多く含まれる食品を避ける
- プリン体の含有量が低い食品を選ぶ
- アルコールの摂取を控える
プリン体の摂取を控えるポイント
プリン体の摂取を控える際は、以下のポイントを押さえましょう。
- レバー、うなぎ、イワシ、かつおなどの魚介類は、プリン体の含有量が高いので、控えめにする
- ビール、焼酎、日本酒などのアルコールは、プリン体の含有量が高いので、控えめにする
- 鶏肉、豚肉、牛肉などの肉類は、赤身を選ぶ
- 大豆製品、きのこ類、海藻類などのプリン体の含有量が低い食品を積極的に摂取する
プリン体は、生命活動に必要な物質ですが、過剰摂取すると尿酸値の上昇につながります。高尿酸血症や痛風などのリスクを抑えるためにも、プリン体の摂取量を控えめにすることが大切です。