朝起きると、頭がボーッとする、体が重い、立ちくらみがする……。こんな症状に悩まされていませんか？
実は、これらは低血圧の典型的な症状です。
低血圧とは、血圧が正常よりも低い状態のことです。
血圧が低いと、全身に十分な血液が行き渡らず、さまざまな不調を引き起こす可能性があります。
しかし、低血圧は高血圧に比べて重篤な病気を引き起こすリスクは低いため、軽視されがちです。
このまま放置していると、頭痛やめまい、失神などの症状が悪化し、日常生活に支障をきたす可能性があります。
そこで、この記事では低血圧の症状や原因、対策について詳しく解説します。
低血圧とは？
低血圧とは、血圧が正常よりも低い状態のことです。
血圧は、心臓が拍動して血液を送り出す力と、血管壁の弾力性によって決まります。
血圧が低い場合、全身に十分な血液が行き渡らず、さまざまな不調を引き起こす可能性があります。
低血圧の診断基準
低血圧の診断基準は、収縮期血圧が100mmHg未満、または拡張期血圧が60mmHg未満とされています。
ただし、体格や年齢によっても血圧の正常値は異なるため、必ず医師の診断を受けることが大切です。
低血圧の症状
低血圧の症状は、軽度であれば自覚症状がないこともあります。
しかし、症状が重度になると、以下のような症状が現れることがあります。
- めまいや立ちくらみ
- 頭痛
- 倦怠感
- 動悸
- 息切れ
- 食欲不振
- 吐き気
- 失神
低血圧の原因
低血圧の原因は、大きく分けて2つあります。
心臓のポンプ機能が低下と血管内径が広がる事
1つは、心臓のポンプ機能が低下することによるものです。
心臓のポンプ機能が低下すると、血液を送り出す力が弱まり、血圧が低下します。
心臓のポンプ機能が低下する原因としては、心不全や心臓弁膜症などが挙げられます。
血管の拡張によって血管内径が広がる
もう1つは、血管の拡張によって血管内径が広がることによるものです。
血管内径が広がると、血液が流れやすくなり、血圧が低下します。
血管の拡張を促す原因としては、起立性低血圧や脱水、薬剤などが挙げられます。
起立性低血圧とは？
起立性低血圧とは、立位になったときに血圧が低下し、めまいや立ちくらみなどの症状が現れる病気です。
起立性低血圧の原因は、主に以下の2つです。
- 自律神経の機能低下
自律神経は、心臓の拍動や血管の収縮・拡張などを調整する神経です。起立時、自律神経は血管を収縮させて血圧を維持する働きをしますが、この機能が低下すると、血圧が低下しやすくなります。
- 血液量の減少
血液量が減少すると、血圧も低下しやすくなります。血液量が減少する原因としては、脱水、出血、栄養失調などが挙げられます。
起立性低血圧の症状は、以下のようなものがあります。
- めまい
- 立ちくらみ
- 視界がぼやける
- 吐き気
- 顔面蒼白
- 立ちくらみによる転倒
起立性低血圧は、日常生活に支障をきたすこともあります。階段を降りるときに立ちくらみして転倒したり、立ち上がったときにめまいがして倒れそうになったりするなど、注意が必要です。
起立性低血圧の診断は、血圧測定や問診などによって行われます。起立性低血圧が疑われる場合は、医療機関を受診しましょう。
起立性低血圧の治療は、原因によって異なります。
自律神経の機能低下による起立性低血圧の場合は、薬物療法や生活習慣の改善などが行われます。
血液量の減少による起立性低血圧の場合は、脱水や出血の原因を特定し、その原因を治療することで改善が期待できます。
起立性低血圧を予防するためには、以下のことに気をつけましょう。
- 十分な睡眠をとる
- バランスのよい食事を摂る
- 適度な運動をする
- ストレスを溜め込まない
また、起立性低血圧の症状がある場合は、以下のことに気をつけましょう。
- 急に立ち上がらない
- 立ち上がる前に、数秒間座った状態を保つ
- 水分や塩分をしっかりと摂る
- 日頃から運動を習慣にする
起立性低血圧は、適切な治療や生活習慣の改善によって、症状を改善することができます。
低血圧の治療
低血圧の治療は、原因によって異なります。
心臓のポンプ機能が低下している場合は、その原因となっている病気の治療が優先されます。
血管の拡張によって血圧が低下している場合は、血管を収縮させる薬剤を服用するなどの治療が行われます。
また、低血圧による症状を軽減するために、以下の対策を行うことも有効です。
- 朝起きたら、ゆっくりと起き上がり、立ちくらみが起きないようにする
- 十分な水分を摂取する
- 食塩を適度に摂取する
- 運動を定期的に行う
低血圧の予防
低血圧の予防には、以下のことに気をつけましょう。
- バランスのよい食事を摂る
- 十分な睡眠をとる
- 適度な運動をする
- ストレスを溜めない
まとめ
低血圧は、血圧が低い状態のことです。
めまいや立ちくらみ、頭痛などの症状が現れることがあります。
原因は、心臓のポンプ機能の低下や血管の拡張などが挙げられます。
治療は、原因によって異なります。
また、低血圧による症状を軽減するために、以下の対策を行うことも有効です。
低血圧の症状がある場合は、早めに医師の診察を受けるようにしましょう。
